プロ野球のゲーム差の計算方法を解説!マイナスになることがあるのはなぜ?

プロ野球

この記事では、「プロ野球のゲーム差の計算方法」について解説します。

シーズンが始まり、ペナントレースが進んでいくと、リーグの順位をゲーム差で表現することが多くあります。

そのゲーム差の計算方法と、なぜゲーム差が使われるのか解説します。

プロ野球のゲーム差の計算方法

ゲーム差とは、「順位が下のチームが順位が上のチームに対して、直接対決で何試合勝てば同じ順位になるか」を表す指数です。

ゲーム差は、このような式で計算することができます。

ゲーム差={(上位チームの貯金数)-(下位チームの貯金数)}÷2

この式の中で出てくる貯金とは、チームの「勝ち数と負け数の差」です。

例えば、50勝40敗のチームの貯金は「10」になります。

逆に、40勝50敗のチームは-10の貯金となりますが、この場合貯金とは言わずに、分かりやすく借金10と言います。

ゲーム差の計算が分かりづらくて面倒に感じる方は、こちらですぐにゲーム差を出せます。

野球のゲーム差の計算
野球のゲーム差を計算します。

プロ野球のゲーム差があるのはなぜ?

実際には、プロ野球の順位は勝率で決まります。

勝率は、下の式で計算されます。

勝率=勝ち数÷(試合数ー引き分け数)

ですが、勝率だけの場合、下の表のように、実際にAチームがBチームよりも勝率で優っているのは分かるんですが、これではBチームがAチームにいくつ勝てば順位が入れ替わるのか分かりづらいですよね。

チーム試合数勝率
A143806210.563
B143766250.551

そこで、先ほどのゲーム差の式に、Aチームの貯金数の18、Bチームの貯金数の14をあてはめると、下のようになりますね。

(1814)÷2=2

ですから、順位表はこのようになりますね

チーム試合数勝率ゲーム差
A143806210.563
B143766250.5512

スポーツニュースや新聞で見る順位表ができあがりました。

この表だったら、直接対決でBチームがAチームに2勝すればAチームに追いつくことが一目で分かるようになりますね。

しかし、先ほども説明しましたが、ここで問題になるのが、プロ野球の順位は勝率で決まることです。

プロ野球のゲーム差がマイナスになることがある

これは、あるときのパ・リーグの事例です。

順位チーム試合数勝率ゲーム差
1楽天68442310.657
2ソフトバンク76492700.645-0.5

楽天の貯金が44-23で21なのに対して、ソフトバンクの貯金は49-27で22ですから、ゲーム差ではソフトバンクが0.5ゲーム差でリードしていますが、楽天の勝率がソフトバンクの勝率を上回ってしまっています。

楽天勝数44 ÷(総試合数68 ー 引き分け数 1)= 0.657
ソフトバンク勝数49 ÷(総試合数76 ー 引き分け数 0)= 0.645

マイナスのゲーム差を生み出す原因は、引き分けが多かったり、試合の消化に差がある時に現れます。

プロ野球のゲーム差は無意味なのか?

では、プロ野球の順位表にゲーム差を表すのは無意味なのでしょうか?

ゲーム差という概念は、メジャーリーグが発祥です。

メジャーリーグでは引き分けが無いので、貯金数(借金数)と勝率は連動しますが、プロ野球の場合、引き分けの試合数を総試合数から引いて勝率を計算するので、このような現象が起きてしまいます。

それでも、プロ野球の順位表でゲーム差を使用するのは、その時点でのチームの強さや順位を知るには便利で、おおよその目安として分かりやすいからなんですね。

メジャーリーグに引き分けがなく、プロ野球に引き分けがある理由は、こちらの記事で解説しています。

ですから、プロ野球ファンが、自分のひいき球団とライバル球団がどのような順位関係にあるのか一目で分かりやすくなるので、ペナントレースの盛り上がりに一役買っていると言っても良いでしょう。

まとめ

この記事では、プロ野球のゲーム差について解説しました。

勝率をいつも計算して順位を見るのは、とても大変です。

ゲーム差は、あくまでも上位のチームと下位のチームの順位の差を見るためのおおよその目安です。

ゲーム差を知れば、ひいきのチームがどれだけ勝てば上位のチームと順位が入れ替わるのか分かりやすくなります。

プロ野球のゲーム差の計算方法を知って、プロ野球を観戦すれば、楽しさも倍増しますよ。

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