この記事では、MLBのレギュラーシーズンでの試合数を紹介します。
日本のプロ野球の12球団に比べて、倍以上の30球団あるMLB。
インターリーグと呼ばれる、異なるリーグ間での「交流戦」も行われます。
では、どのような組み合わせで試合が組まれるのでしょうか?
【MLB】レギュラーシーズンの試合数
MLBでは、4月上旬から9月下旬にかけて1チーム162試合対戦するレギュラーシーズンが行われます。
試合の組み合わせは、下の表のようになっています。
対戦相手 | 組み合わせ | 試合数 |
---|---|---|
同リーグ・同地区 | 4チーム×19試合 | 76試合 |
同リーグ・他地区 | 10チーム×6または7試合 | 66試合 |
インターリーグ | 20試合 |
インターリーグは、異なるリーグに属するチーム同士が対戦する交流試合です。
両リーグ15チームの奇数なので、余ったチーム同士で対戦し、計20試合行われます。
シーズン中は、自チームの本拠地球場と相手チームの本拠地球場で、ほぼ均等に試合が組まれます。
ただし、インターリーグの対戦では、どちらか一方の本拠地球場で全3試合が行われることがあります。
この場合でも、シーズンを通してホームとアウェイの数が均等になるように調整されています。
日本のプロ野球の143試合に比べて20試合近く多いんですね。
【MLB】インターリーグとは?
1990年代、MLBファンの野球離れが深刻になりました。
そのため、交流試合を開催してほしいという要望が多く寄せられるようになりました。
1997年に、新規ファンの開拓を目指して、両リーグの東地区同士、中地区同士、西地区同士のみの「インターリーグ」が開催されることになりました。
現在は、ア・リーグ東地区vsナ・リーグ西地区など、違う地区との対戦も行われています。
これで、同じ都市や州のチーム同士による直接対決も行われるようになり、ワールドシリーズでしか実現できなかった好カードで、野球ファンを集めることに成功しました。
主なインターリーグの好カード
シリーズ名 | アメリカン・リーグ | ナショナル・リーグ |
---|---|---|
サブウェイ・シリーズ | ニューヨーク・ヤンキース | ニューヨーク・メッツ |
ウィンディシティシリーズ | シカゴ・ホワイトソックス | シカゴ・カブス |
I-70シリーズ | カンザスシティ・ロイヤルズ | セントルイス・カージナルス |
ベイブリッジシリーズ | オークランド・アスレチックス | サンフランシスコ・ジャイアンツ |
フリーウェイシリーズ | ロサンゼルス・エンゼルス | ロサンゼルス・ドジャース |
フリーウェイシリーズ | カンザスシティ・ロイヤルズ | セントルイス・カージナルス |
ベルトウェイシリーズ | ボルチモア・オリオールズ | ワシントン・ナショナルズ |
シトラスシリーズ | タンパベイ・レイズ | マイアミ・マーリンズ |
オハイオ・カップ | クリーブランド・ガーディアンズ | シンシナティ・レッズ |
ただし、MLBのインターリーグは、すべてのチームと対戦することはありません。
そのため、一つの球団が成績上位の相手とばかり試合を行うということもあります。
ワールド・シリーズだと、両チームとも勝ち上がらないといけないですが、インターリーグが行われれば、地元の異なるリーグのチームの対戦が見られて、これはうれしいですね。
【MLB】過酷な試合消化と移動
MLBの試合は、引き分けなしの時間無制限で行います。
降雨などで「タイゲーム」となった場合はサスペンデッド(suspended)が宣告されます。
その後、翌日以降の移動日に試合を行ったり、ダブルヘッダーで対応したりします。
そして、中断した時点から決着が付くまで試合が行われます。
MLBでは、新古典派球場ブームによりドーム球場が減り、雨による中止が多いです。
しかし、もともと試合日程が過密なので、数時間の試合中断を挟んででも試合を成立させることは珍しくありません。
また、MLBの各球団は、シーズン中広大なアメリカ本土やカナダを移動します。
各球団保有の専用機で移動が可能とは言え、1シーズンの総移動距離は約73,000キロ(地球1.8周)にも達します。
そのため、162試合全てに出場する選手は毎年数えるほどしかいません。
また、敗戦が決定的となった試合や、延長戦途中で投手を使い果たした場合、野手がリリーフ投手として登板することがあります。
なお、プレーオフ進出や順位が確定した地区は、仮に選手やチームの何らかのタイトル・記録にかかわる場合であっても、順延されたゲームの再試合は、基本的に行いません。
ただし、地区1位やワイルドカード2位に2球団以上が並んだ場合、ワンゲーム・プレーオフを行い、ポストシーズン進出チームを決定します。
そのため、シーズン試合数が162試合を超えることがあります。
このワンゲーム・プレーオフはレギュラーシーズン扱いで、防御率や本塁打数などの記録もレギュラーシーズンに組み込まれます。
タイトル争いをしている選手にとっては、試合数が増減するのは不公平との意見もあります。
しかし、チームの勝ち残りをかけて争われる試合では、個人記録はあくまで副次的なものであるという考えのもと、消化試合の発生は極力抑えられています。
試合続行不可能になったり、試合ができない場合などは、フォーフィッテッドゲーム(forfeited game)となることがあり、その原因となったチームが自動的に敗戦扱いになります。
ただでさえ広い国土のアメリカを移動しなければならない上に、引き分けがないなんて、選手は本当に強靭な体が必要ですね。
【MLBのレギュラーシーズンの試合数】まとめ
MLBのレギュラーシーズンの試合数を紹介しました。
もともと、誕生した頃の野球は、バレーボールのように、どちらかのチームが21点取るまで試合が行われたそうです。
そのため、本場であるアメリカでは、野球に引き分けと言う文化はなく、162試合すべてに決着をつけるのが当然という考え方なんですね。
レギュラーシーズン162試合に加えて、オールスターゲームが1試合、ポストシーズンが最大で20試合あります。
MLBは、ほんとうに強靭な体が必要なスポーツですね。
コメント