OPSは、野球ファンやアナリストたちが最も注目する打撃指標の一つです。
しかし、ふつうのベースボールファンにとって、OPSという言葉は馴染みが薄いかも知れません。
この記事では、最新の「MLBのOPSランキング」を詳しく解説し、その背後にある意味や選手たちの実績を深堀りします。
OPSとは?
OPSは、「On-base Plus Slugging」の略です。
出塁率(OBP)と長打率(SLG)を合計したものです。
具体的には以下の式で計算されます。
\begin{equation}
OPS=OBP+SLG
\end{equation}
出塁率(OBP)は、「On-Base Percentage」の略です。
打者がどれだけの頻度で出塁するかを示す指標で、以下の式で計算されます。
$$OBP=\frac{安打数+四球+死球}{打数+四球+死球+犠飛}$$
一方、長打率(SLG)は、「Slugging Percentage」の略です。
打者の打撃の強さや長打の能力を示す指標で、以下の式で計算されます。
$$SLG=\frac{単打+(2×二塁打)+(3×三塁打)+(4×本塁打)}{打数}$$
高いOPSを持つ選手は、単にヒットを打つだけでなく、四球で出塁する能力や、長打を放つ能力も兼ね備えていることを示しています。
そのため、ファンやアナリストたちにとって非常に価値のある情報源となっています。
特に、プレーオフ進出を争うチームの選手たちのOPSは、そのチームの攻撃力を示す重要な指標となります。
MLB【OPSランキング】歴代トップ10
歴代ランキングトップ10には、以下の選手たちがそのリストに名を連ねています。
順位 | 選手(MLB在籍) | OPS | OBS | SLG |
---|---|---|---|---|
1 | ベーブ・ルース (1914~1935) | 1.164 | .474 | .690 |
2 | テッド・ウィリアムズ (1939~1960) | 1.116 | .482 | .634 |
3 | ルー・ゲーリッグ (1923~1939) | 1.079 | .447 | .632 |
4 | バリー・ボンズ (1986~2007) | 1.051 | .444 | .607 |
5 | ジミー・フォックス (1925~1945) | 1.037 | .428 | .609 |
6 | ハンク・グリーンバーグ (1930~1947) | 1.017 | .412 | .605 |
7 | ロジャース・ホーンスビー (1915~1937) | 1.011 | .434 | .577 |
8 | マニー・ラミレス (1993~2011) | .996 | .411 | .585 |
9 | マイク・トラウト (2011~現役) | .994 | .412 | .582 |
10 | マーク・マグワイア (1986~2001) | .982 | .394 | .588 |
11 | ミッキー・マントル (1951~1968) | .978 | .421 | .557 |
12 | ジョー・ディマジオ (1936~1951) | .977 | .398 | .579 |
13 | スタン・ミュージアル (1941~1963) | .976 | .417 | .559 |
14 | フランク・トーマス (1990~2008) | .974 | .419 | .555 |
15 | ラリー・ウォーカー (1989~2005) | .965 | .400 | .565 |
16 | ジョニー・マイズ (1936~1953) | .959 | .397 | .562 |
17 | ジム・トーミ (1991~2012) | .956 | .402 | .554 |
18 | トッド・ヘルトン (1997~2013) | .953 | .414 | .539 |
19 | ジェフ・バグウェル (1991~2005) | .948 | .408 | .540 |
20 | メル・オット (1926~1947) | .947 | .414 | .533 |
21 | ラルフ・カイナー (1946~1955) | .946 | .398 | .548 |
タイ・カッブ (1905~1928) | .946 | .433 | .513 | |
23 | ランス・バークマン (1999~2013) | .943 | .406 | .537 |
24 | ダン・ブローザース (1879~1904) | .942 | .423 | .519 |
25 | ウィリー・メイズ (1951~1973) | .941 | .384 | .557 |
26 | アルバート・ベル (1989~2000) | .933 | .369 | .564 |
エドガー・マルティネス (1987~2004) | .933 | .418 | .515 | |
28 | ブラディミール・ゲレーロ (1996~2011) | .932 | .379 | .553 |
デビッド・オルティーズ (1997~2016) | .932 | .380 | .552 | |
30 | チッパー・ジョーンズ (1993~2012) | .930 | .401 | .529 |
アレックス・ロドリゲス (1994~2016) | .930 | .380 | .550 | |
ハリー・ハイルマン (1914~1932) | .930 | .410 | .520 |
MLB【OPSランキング】2023年トップ10(9月16日現在)
2023年ランキングトップ10には、以下の選手たちがそのリストに名を連ねています。
順位 | 選手(チーム) | OPS | OBS | SLG |
---|---|---|---|---|
1 | コーリー・シーガー (テキサス・レンジャーズ) | 1.069 | .406 | .663 |
2 | 大谷 翔平 (ロサンゼルス・エンゼルス) | 1.066 | .412 | .654 |
3 | ムーキー・ベッツ (ロサンゼルス・ドジャース) | 1.020 | .414 | .606 |
4 | ロナルド・アクーニャ Jr. (アトランタ・ブレーブス) | 1.004 | .418 | .586 |
5 | マット・オルソン (アトランタ・ブレーブス) | .997 | .385 | .612 |
6 | フレディ・フリーマン (ロサンゼルス・ドジャース) | .985 | .412 | .573 |
7 | ヤンディ・ディアス (タンパベイ・レイズ) | .906 | .400 | .506 |
8 | コディ・ベリンジャー (シカゴ・カブス) | .900 | .358 | .542 |
9 | フアン・ソト (サンディエゴ・パドレス) | .893 | .400 | .493 |
10 | ブライス・ハーパー (フィラデルフィア・フィリーズ) | .879 | .396 | .483 |
NPB【OPSランキング】2023年トップ10
2023年、日本のプロ野球ランキングトップ10には、以下の選手たちがそのリストに名を連ねています。
順位 | 選手(チーム) | OPS | OBS | SLG |
---|---|---|---|---|
1 | 岡本 和真 (読売ジャイアンツ) | 1.006 | .386 | .620 |
2 | 宮﨑 敏郎 (横浜DeNAベイスターズ) | .969 | .400 | .569 |
3 | 近藤 健介 (福岡ソフトバンクホークス) | .944 | .425 | .518 |
4 | 柳田 悠岐 (福岡ソフトバンクホークス) | .888 | .387 | .501 |
5 | 村上 宗隆 (東京ヤクルトスワローズ) | .878 | .375 | .503 |
6 | 牧 秀悟 (横浜DeNAベイスターズ) | .871 | .332 | .540 |
7 | 頓宮 裕真 (オリックス・バファローズ) | .862 | .378 | .484 |
8 | 大山 悠輔 (阪神タイガース) | .831 | .398 | .433 |
9 | 近本 光司 (阪神タイガース) | .8194 | .382 | .438 |
10 | サンタナ (東京ヤクルトスワローズ) | .8190 | .355 | .464 |
OPSランキング上位選手の特徴と実績
MLBのトップランキング選手たちは、その実績と特徴によって他の選手たちと一線を画しています。
その成功の背後には、独自の技術、献身的なトレーニング、そして絶え間ない情熱があります。
以下に、ランキング上位の選手たちの特徴と実績を詳しく探ります。
技術的優越性
ランキング上位の選手たちは、打撃、守備、走塁の各面で卓越した技術を持っています。
彼らは、その打撃技術とパワーでリーグを席巻しています。
ピッチャーの投げる球を正確に予測し、最適なタイミングでバットを振ることができます。
献身的なトレーニング
成功の背後には、数え切れないほどの時間をトレーニングに費やす姿勢があります。
彼らは、オフシーズンにもトレーニングを欠かしません。
その結果としてシーズン中のパフォーマンスが向上しています。
戦略的な思考
トップ選手たちは、ゲームの中での戦略的な思考も持っています。
ピッチャーの癖や戦術を研究し、それを利用して打席でのアプローチを変えることができます。
実績と受賞歴
ランキング上位の選手たちは、そのキャリアの中で数多くの実績と受賞歴を持っています。
彼らの多くは、MVP受賞歴を持ち、その実力を証明しています。
チームとの相互作用
トップ選手たちは、チームメイトとの良好な関係を築いています。
その結果、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
彼らは、チーム内でのリーダーシップを取り、若手選手の育成にも尽力しています。
継続的な成長
成功した選手たちは、満足することなく、常に次のステップを目指しています。
彼らは、すでにトップの地位にあるにも関わらず、さらなる成長を目指して日々のトレーニングに励んでいます。
MLB【OPSランキング】今後の予測と注目選手
MLBのOPSランキングは、シーズンごとに変動します。
新たなスター選手の登場やベテラン選手の衰えなど、様々な要因によってランキングの順位が変わることがあります。
以下に、今後のシーズンにおけるOPSランキングの動向や、注目すべき選手についての予測を行います。
若手選手の台頭
近年、フリオ・ロドリゲスやワンダー・フランコなどの若手選手がMLBでの活躍を見せています。
彼らは、今後のOPSランキングでも上位を争うことが予測されます。
特に、フリオ・ロドリゲスは、その打撃技術とパワーで、今後のOPSランキングでトップ5入りする可能性が高いと考えられます。
ベテラン選手の継続的な活躍
マイク・トラウトやムーキー・ベッツなどのベテラン選手も、依然として高いOPSを記録しています。
彼らの経験と技術は、今後もランキング上位をキープする要因となるでしょう。
特にマイク・トラウトは、ケガからの復帰後も高い打撃能力を維持していて、今後もOPSランキングのトップ10内での位置づけが期待されます。
新たなスター選手の登場
毎シーズン、新たなスター選手がMLBに登場し、その活躍によってOPSランキングに名前を刻むことがあります。
近年のドラフトで注目されている選手や、マイナーリーグでの活躍が評価される選手たちが、今後のシーズンでのブレイクを果たす可能性があります。
投手のOPS対策
近年、打者のOPSを下げるための投手の戦略が進化してきています。
これがOPSランキングの動向にも影響を与えることが予測されます。
特に、四球を極力与えない投球や、打者の得意なゾーンを避けるピッチングが増えてきており、これに対応する打者のアプローチの変化も注目されます。
まとめ
OPSは、MLBの打撃の有効性を示す主要な指標として位置づけられています。
そのランキングにおける上位選手たちは、独自の特徴と卓越した実績で他の選手たちとの差を明確にしています。
彼らの成功は、天賦の才能だけでなく、献身的な努力と絶え間ない情熱によって形成されています。
また、今後のランキングの動向は、
- 若手選手の台頭
- ベテラン選手の持続的な活躍
- 新たなスター選手の出現
- 投手と打者の戦略の進化
など、多岐にわたる要因によって変化することが予測されています。
その変動を楽しみにファンたちの注目が集まり続けています。
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