MLBには世界中からトップアスリートが集まっています。
その中でも、キャッチャーは特に重要なポジションの一つで、投手との連携が必要不可欠です。
歴代のキャッチャーには、多くの伝説的な選手がいます。
歴代のキャッチャーたちは、卓越した守備力とバッティング技術を兼ね備え、その存在感でチームを支え、MLB史に大きな足跡を残しています。
MLBキャッチャー歴代10選
ここからは、年代順に歴代のキャッチャー10選を紹介します。
ミッキー・カクレーン(Mickey Cochrane)
当時のMLB史上最高の捕手と言われていました。
所属チーム | 在籍期間 |
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フィラデルフィア・アスレチックス | 1925 – 1933 |
デトロイト・タイガース | 1934 – 1937 |
MVPを2回受賞し、1934年にはワールドシリーズ優勝を経験しました。
頭部死球の影響でキャリアはわずか13年でしたが、通算打率.320、OPS.897を誇っています。
彼は闘争心にあふれたプレーでチームを鼓舞するリーダーであり、後に殿堂入りする選手も在籍していた、当時のアスレチックスやタイガースにとって欠かせない存在でした。
1982年に野球殿堂入りしています。
ビル・ディッキー(Bill Dickey)
20世紀初頭から1940年代にかけて活躍したMLBの捕手です。
所属チーム | 在籍期間 |
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ニューヨーク・ヤンキース | 1928 – 1946 |
ヤンキースでプレーし、1928年から1943年までの16シーズンで7回のワールドシリーズ優勝に貢献しました。
通算打率.313、1969安打、202本塁打、OPS.868を記録し、特に1936年には打率.362をマークするなど、打力でもリーグ屈指の選手でした。
守備面でもリーグ屈指の捕手で、キャッチング能力に優れ、ルー・ゲーリッグとともに「二重殺しのコンビ」と呼ばれました。
1972年に野球殿堂入りし、ヤンキースは背番号「8」を、史上初めてベラと連名の永久欠番に指定しました。
ヨギ・ベラ(Yogi Berra)
ヤンキースの黄金期に正捕手として活躍し、全選手歴代最多の10個のチャンピオンリングを持ちます。
所属チーム | 在籍期間 |
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ニューヨーク・ヤンキース | 1946 – 1963 |
ニューヨーク・メッツ | 1965 |
15度のオールスターゲーム出場や3度のMVP受賞、さらにはMLB史上初めてシーズン30本塁打を記録した捕手としても知られています。
守備は突出しているわけではありませんが、堅実であり、通算盗塁阻止率も49%と優秀です。
「三振はするな。打たせて、守らせて、走らせてこそチームが勝つ」という名言を残し、広く親しまれました。
守備力とリーダーシップはMLBの歴史においても輝かしいもので、今なお多くのファンに愛され続けています。
1972年に野球殿堂入りを果たし、彼の背番号「8」はビル・ディッキーと連名でヤンキースの永久欠番に指定されました。
ジョニー・ベンチ(Johnny Bench)
MLB史上最高の捕手の一人として知られています。
所属チーム | 在籍期間 |
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シンシナティ・レッズ | 1967 – 1983 |
過去の捕手と比べても優れた肩と守備力を持ち、通算10回のゴールドグラブ賞を獲得しました。
強力な打撃力も持ち合わせ、通算389本塁打を放ち、本塁打王を2度、打点王を3度獲得するなど1970年代の最も恐れられるバッターの一人でした。
シンシナティ・レッズの中心選手として活躍し、2度のワールドシリーズ制覇に貢献、1976年にはワールドシリーズMVPを獲得しました。
キャリア通算で2,158試合に出場し、そのうち1,742試合で捕手を務めました。
1984年に背番号「5」はレッズの永久欠番に指定され、1989年に殿堂入りを果たしています。
カールトン・フィスク(Carlton Fisk)
所属チーム | 在籍期間 |
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ボストン・レッドソックス | 1969, 1971 – 1980 |
シカゴ・ホワイトソックス | 1981 – 1993 |
MLB捕手として、1971年から1993年までの長いキャリアを持っています。
ア・リーグ捕手歴代最多出場記録(2226試合)を持ち、強肩と確実な捕球で知られ、守備面で高い評価を受けていました。
捕手としてMLB史上最多の通算376本の本塁打を放ち、打撃力も優れていました。
1972年にルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、3度シルバースラッガー賞を受賞、11度オールスターに選出されています。
1997年にホワイトソックスで背番号「27」が永久欠番とされています。
2000年には野球殿堂入りし、レッドソックスも背番号「27」を永久欠番としました。
ゲーリー・カーター(Gary Carter)
1980年代から1990年代にかけて活躍した捕手の一人で、打撃力と守備力を兼ね備え、特に長打力に優れていました。
所属チーム | 在籍期間 |
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モントリオール・エクスポズ | 1974 – 1984 |
ニューヨーク・メッツ | 1985 – 1989 |
サンフランシスコ・ジャイアンツ | 1990 |
ロサンゼルス・ドジャース | 1991 |
モントリオール・エクスポズ | 1992 |
通算324本塁打を放ち、2度のシルバースラッガー賞を受賞、捕手として歴代2位の通算WAR69.9を記録しています。
オールスターゲームに11回選出され、オールスターMVPを2回受賞しています。
メッツ在籍時は抜群のリーダーシップを発揮し、球団史上2度目のワールドシリーズ制覇に貢献、「ミラクルメッツ」の立役者の一人となりました。
1993年に背番号「8」がエクスポズの永久欠番に指定されましたが、ワシントン・ナショナルズになった時に失効しています。
2012年に野球殿堂入りを果たしました。
イバン・ロドリゲス(Iván Rodríguez)
1991年に19歳でMLBデビュー、守備力・打撃力ともに高い能力を発揮しました。
所属チーム | 在籍期間 |
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テキサス・レンジャーズ | 1991 – 2002 |
フロリダ・マーリンズ | 2003 |
デトロイト・タイガース | 2004 – 2008 |
ニューヨーク・ヤンキース | 2008 |
ヒューストン・アストロズ テキサス・レンジャーズ | 2009 |
ワシントン・ナショナルズ | 2010 – 2011 |
歴代最多の13度のゴールドグラブ賞、シルバースラッガー賞を7回受賞し、1999年にはMVPを獲得、史上最高の捕手の一人として多くの記録を残しました。
捕手として歴代最多の2749安打、1290打点を記録し、304本塁打も歴代3位です。
ワールドシリーズ制覇を2度経験し、2009年にはプエルトリコ代表としてWBC優勝にも貢献しました。
守備面でも優れ、通算で盗塁阻止率は45%を超え、リーグ屈指の捕手として多くの評価を受けています。
捕手として歴代最多の2377試合をプレーし、レンジャーズの選手としてはノーラン・ライアン以来2人目の野球殿堂入りを果たしました。
殿堂入りを記念して、レンジャーズは背番号「7」を永久欠番に指定しました。
マイク・ピアッツァ(Mike Piazza)
1988年のMLBドラフトでドジャースに指名され入団、1992年にMLBデビューしました。
所属チーム | 在籍期間 |
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ロサンゼルス・ドジャース | 1992 – 1998 |
フロリダ・マーリンズ | 1998 |
ニューヨーク・メッツ | 1998 – 2005 |
サンディエゴ・パドレス | 2006 |
オークランド・アスレチックス | 2007 |
1993年にルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、その後12回のオールスターゲームに選出されました。
強打者として知られており、通算427本の本塁打を放ち、10回のシルバースラッガー賞を受賞、捕手としては史上最多の1,335安打を打ちました。
また、通算打率.308、出塁率.377、OPS.922という捕手としては卓越した数字を残しています。
守備面において難があり、ゴールドグラブ賞を一度も受賞していません。
2016年に野球殿堂入りし、背番号「31」はメッツの永久欠番になっています。
ヤディア―・モリーナ(Yadier Molina)
プエルトリコ出身の選手で、カージナルスの主将を務めていました。
所属チーム | 在籍期間 |
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セントルイス・カージナルス | 2004 – 2022 |
ナ・リーグの常勝チームであるカージナルスを率いると同時に、WBCプエルトリコ代表のリーダーとしても高く評価されています。
捕手としての守備力は非常に高く、通算で9度のゴールドグラブ賞を受賞しています。
ワールドシリーズ優勝も2回経験しています。
打撃面でも打率3割を超える成績を多く残し、オールスターゲームにも10回選出されています。
兄弟のホセ・モリーナ、ベンジー・モリーナも元MLB選手で、兄弟揃って捕手として活躍したことでも知られています。
バスター・ポージー(Buster Posey)
13年間の現役生活をジャイアンツ一筋で過ごした「フランチャイズ・プレイヤー」でした。
所属チーム | 在籍期間 |
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サンフランシスコ・ジャイアンツ | 2009 – 2019, 2021 |
現役時代は最強の捕手とされ、総合力ではモリーナをも上回ると言われていました。
2010年にルーキーオブザイヤー、2012年にMVP、5度のシルバースラッガー賞と2016年のゴールドグラブ賞を受賞しています。
オールスターに7回選出され、2017年WBCアメリカ代表優勝など、スター性も兼ね備えていました。
3回のワールドシリーズ制覇に貢献しました。
こちらの記事では、現役のキャッチャーランキングを紹介しています。
プロ野球キャッチャー歴代5選
これは私の個人的な選択であり、他にも多くの素晴らしい捕手がいることを留意しておきます。
野村克也
1960年代から1970年代にかけて活躍した捕手です。
所属チーム | 在籍期間 |
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南海ホークス | 1954 – 1977 |
ロッテオリオンズ | 1978 |
西武ライオンズ | 1979 – 1980 |
1954年に南海ホークスに入団し、その後ベストナインに19回選ばれています。
1965年には首位打者を達成したほか、本塁打王9回、打点王7回獲得、攻守にわたって活躍しました。
現役引退後は指導者としても活躍し、南海ホークスやヤクルトスワローズなどで監督を務めました。
田淵幸一
1969年に阪神タイガースに入団し、すぐに正捕手として活躍、新人王を獲得しました。
所属チーム | 在籍期間 |
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阪神タイガース | 1969 – 1978 |
西武ライオンズ | 1979 – 1984 |
1975年には本塁打王を獲得したほか、ダイヤモンドグラブ賞を2回、ベストナインを5回獲得するなど、守備面でも優れた能力を発揮しました。
田淵は、長年にわたって阪神タイガースの象徴的存在として親しまれ、ファンからの人気も高かった選手の1人です。
古田敦也
キャッチャーとして俊敏な動きや高い捕球技術、強肩で知られ、通算盗塁阻止率.462はプロ野球歴代1位という実績を残しています。
所属チーム | 在籍期間 |
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ヤクルトスワローズ 東京ヤクルトスワローズ | 1990 – 2007 |
MVP2回、ベストナイン9回、ゴールデングラブ賞10回など、自身の能力をいかんなく発揮しました。
打者としても1991年に首位打者を達成、通算2097本安打、通算217本塁打を記録する強打者でした。
矢野燿大
現役時代は、中日ドラゴンズや阪神タイガースで活躍しました。
所属チーム | 在籍期間 |
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中日ドラゴンズ | 1991 – 1997 |
阪神タイガース | 1998 – 2010 |
ベストナイン3回、ゴールデングラブ賞2回など、阪神タイガースを2度リーグ優勝に導きました。
引退後は、2016年から2022年まで阪神タイガースで監督を務めました。
阿部慎之助
2000年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団し、キャッチャーとしての能力を発揮しました。
所属チーム | 在籍期間 |
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読売ジャイアンツ | 2001 – 2019 |
打撃面でも活躍し、通算で2132本安打、406本塁打を記録しています。
2012年には、打点王、首位打者、MVPを獲得し、最高のシーズンを過ごしました。
まとめ
MLBには、世界中から優秀な野球選手が集まってきます。
キャッチャーは特に重要なポジションの一つで、投手との連携が必要不可欠です。
ジョニー・ベンチは強肩と俊足で知られ、オールスターゲームに10回選ばれ、野球殿堂入りを果たしました。
ヨギ・ベラはキャッチャーとしてだけでなく、豊富な野球知識と人柄で多くの人々に愛されました。
カールトン・フィスクは長年にわたりMLBで活躍し、最も有名な瞬間の一つである「フィスクのホームラン」を放ったことでも知られています。
この先も、多くの優秀なキャッチャーが現れるのが楽しみです。
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